倉田 和幸さん
津市雲出長常町
津市雲出長常町の倉田和幸さんは、イチゴ「章姫」と「かおり野」をビニールハウス6棟(約20アール)で栽培しています。
両親と妻の真奈美さん、繁忙期には子どもたちも参加し、一家全員でイチゴの栽培に取り組んでいる倉田さんにお話を伺いました。
甘く、品質のいいイチゴを作るために二つこだわって栽培しています。 一つは草丈の長さです。一般的なイチゴ農家と比べるとイチゴの草丈が低く、葉が小さめなのが特徴です。冬時期はハウス内の温度を低めに設定することで、草丈を約15センチで管理しています。草丈が低いことでハダニなどの病害虫の抑制につながり、葉かきの手入れもしやすくなります。葉が小さい分、栄養が果実に集中するため、高い糖度のイチゴが収穫できます。 もう一つは、こまめな摘花作業。花数を一番花は10個、二番花は5~8個に絞って花摘みをしっかり行うことで、果形の良い大玉なイチゴが実るように工夫しています。
今年度、台風で定植前の苗が一部、被害を受けました。 残った親株を定植し、ランナーで増殖させて栽培しましたが、収量が減少する苦しい時期も経験しました。自然の力に負けないような環境づくりや省力化に向けて、県内農家の視察や普及センターのアドバイスなどを参考に、次年度の準備を始めています。
現在は、津南部地区のイチゴ生産組合会長を6年務めています。生産者との意見交換や現地巡回を行い、組合全体で品質のいいイチゴを出荷し、たくさんの人に食べてもらいたいです。今後も、試行錯誤を重ねて満足のいくイチゴを作り続けていきます。