片岡 克之さん
津市芸濃町
津市芸濃町の片岡克之さんは、水稲1ヘクタール、白ネギ5アールを栽培しています。
会社勤めをしながら兼業農家として父・正春さん、母・光子さんと地域農業を支えている克之さんにお話を伺いました。
私の家は代々続く米農家ですが、5年前に白ネギの栽培を始めました。冬場の収益を確保するために、収益性の高い白ネギに注目したことがきっかけでした。 ちょうど近くの農家やJAも白ネギ栽培を勧めており、地域の休耕田を活用して栽培に挑戦することにしました。
1年目は1日に4箱の出荷で手いっぱいでした。出荷規格を揃えるのが難しく、1束を作るだけでも一苦労でした。 そこで、作業台を改良し、サイズを測りやすくする工夫をしました。現在では当時の10倍のペースで出荷できるようになりました。出荷時には、母が考案した5種類のレシピを同封し、白ネギの魅力をもっと知っていただけるよう工夫しています。
「口に入れるものだからこそ、安全で安心なものを作りたい」という思いを大切にしています。 水稲や白ネギの栽培には、カキ殻石灰などの天然由来の肥料を使用し、化学肥料の使用は控えています。農薬も極力使わず、両親は雑草を手作業で取り除くなど、手間を惜しまずに取り組んでいます。私自身も、両親の丁寧なものづくりの姿勢には感心しています。 地域農業を支えるために荒れた農地が増えている中で、休耕田を活用することは地域貢献にもつながると考えています。 今後は面積拡大も視野に入れながら、両親と協力し、地域の農業を支えていきたいです。