JA津安芸

農業の守り人

産地を守る若手担い手

乗竹 克哉さん

津市高茶屋小森町

津市高茶屋小森町の乗竹克哉さんは「のりたけ農園」の4代目として梨、ぶどう、サツマイモの栽培と直売所を経営しています。後継者不足による離農で生産者が減少する中、まずは自身の経営を確立し、産地と家業を守る若手担い手の乗竹さんにお話を伺いました。

4代目として農園を守る

学校卒業後はパン屋に9年間勤めていましたが、2017年4月に両親の経営する農園を継ぐことを決意し、就農しました。父親から栽培ノウハウ、経営やマーケティングについては農業大学校の講習を通じて学び、現在は1.5ヘクタールで梨9品種、ぶどう、サツマイモの栽培を両親とパート従業員で経営しています。

サツマイモの栽培工夫

圃場では、サツマイモと同時に白ネギも栽培していましたが、生産効率や利益率を考え、3年前に全てサツマイモに切り替えました。芋掘り機の導入や、剥ぎ取りの手間を軽減させる生分解性マルチを使用し、労働力の少ない家族経営をまかなう為の投資を行った結果、サツマイモの収量を1トンから4トンまで拡大しました。11月中旬からは安納芋の焼き芋を販売します。甘くねっとり美味しい焼き芋は大人気です。

年中梨を楽しめる「なしドラ」

梨については、規格外品等をセミドライフルーツにした6次化商品「なしドラ」にも力を入れています。特許製法を用いたドライ加工による独特なしっとり感が特徴。一般的な賞味期限は6ヵ月ですが、パッケージの改良を重ね、1年間保存可能です。生産ロスに取り組みながらも、年中梨を楽しんでもらい、津市のお土産として認知されるのが目標です。

地域農業のリーダーの役目

現在は、JA津安芸の理事に加えて令和5年度からは県青年農業士会の会長に就任しました。JAや行政とも連携しながら地域農業のリーダーとして、産地を守っていきたいです。