JA津安芸

農業の守り人

加工業務用キャベツ栽培に挑戦

中尾 好孝さん

津市一身田

津市一身田の農事組合法人ひらの営農で代表理事を務める中尾好孝さん。

 

地域農業の維持、農地・経営の基盤強化を目的に加工業務用キャベツの栽培に挑戦し、今年の初収穫を楽しみにしている中尾さんにお話を伺いました。

地域農業の問題と向き合う

私が住む一身田平野地区は、約25ヘクタールでコシヒカリを中心に水稲を栽培していますが、高齢化による離農で休耕地や、耕作放棄地が増えています。 また、海抜1メートルの低湿地帯は、麦や大豆などの畑作栽培が難しく転作による農業経営の規模拡大も課題となっており、地域農業を継続していくために中心となって地域との話し合いを慎重に行いました。

農事組合法人ひらの営農の設立

地域計画の策定に行政等の関係機関と連携し、21年に「農事組合法人ひらの営農」を立ち上げました。現在、35人が組合員となっています。 農地中間管理機構関連農地整備事業(※)を活用し、農地の整備を行いました。 地区の農地を法人で管理しながら計画的に耕作することで労働力の軽減やコスト低減を図り生産性向上に取り組んでいます。

(※)担い手への農地の集積・集約化を加速化するため、農地中間管理機構が借り入れている農地について、農業者の申請・同意・費用負担によらず、都道府県が実施する基盤整備を推進する制度

初めてのキャベツの栽培に奮闘

休耕地としてコスモス畑だった5アールの農地で2024年の1月から土づくりに取り組みました。 住宅地が隣接する農地は周囲環境を配慮し、家畜ふん堆肥を避けペレット堆肥を使用。稲刈りが落ち着いた9月にキャベツ苗約1200株を定植しました。津地域農業改良普及センターやJAから指導を受けながら栽培のスケジュール管理を行い、2トンの収穫を目標としています。 初めての園芸作物は気を使いますが、水稲とはまた違った収穫が楽しみです。

地域農業維持のための課題

地域農業を守っていくためには後継者が必要です。農業に取り組みやすいよう、地区のみなさんの協力のもと農業の基盤をしっかり整えた体制を作っていきたいです。